迷宮の果て

 

この判断を下したとき

私はあなたのことをあまりにも知らなさすぎた

今 とても悲しくてしょうがない 

だから 心の奥底の アゴラを彷徨いながら

一杯のワインに溺れている

 

あなたとの結婚を決断しなかった事が 奇妙だ

私はパズルのピースを埋めていく

ほんの少しの間 あなたを手にした時の

あのほのかな喜びに 浸りながら

 

彼らが言っていた言葉

早く あの子の事は 忘れてしまえ

お前は いつまでたっても 何も決められないやつだ と

混沌の中に 秩序を 見つけ出さなければならない なんて

なんということだ

 

あぁ 私の内なる世界へ 足を踏み入れよ

入口も 出口もない この迷宮へと

 

それは どこにもたどり着くことのない

通路と路地を通って 途切れることなく

果・て・し・な・く

そう どこまでも 果てしなく続く 往路  

 

あいつが わたしの目を盗んだから

私はこの心を通じて 自分を導いたんだ

私の世界から

迷宮の中から

容易には抜け出すことのできない デダロの中から

 

わたしたち自身が 残された時間なのだ

 

 

                             カルロス・チャサム 2003年6月18日

  (テノリオ) 

 

カルロス・マルティネスガルシアーテノリオ                                   www.tenorio.barcelona

©Carlos.Martínez.García- tenorio